威沙のテンプレートカスタマイズ(初歩)

※この記事は「威沙 通常版20150802版」をベースにしています。バージョンアップによりテンプレートの仕様が変わることがあるかもしれず、その場合にはこのページの内容が役に立たない可能性があります。

威沙の、ありがたいような不便なような機能「目次・奥付 付与」ですが、テンプレートファイルを書き換えることによって、中表紙、イラストレーター名、目次をそれぞれ不使用にすることができます。また、各ページの書式を変更することもできます(上級者向け)。

今回は初歩なので、中表紙などの中から必要なものだけを使用するやり方を書きます。といっても、テンプレートファイルの中でコメントアウトするだけですが……。
ベースとするのは通常版20150802版のdefaultテンプレート(デフォルトテンプレート)です。

★その前に、テンプレートファイルの内容説明
※テンプレートに関するドキュメントがないっぽいので、ファイル内容から推測したものになります。
テンプレートは、威沙インストールフォルダ内「template」の中に入っています。
ファイル一覧は以下のようになっています。

  • template.conf:テンプレート名称・説明・テンプレートファイル名指定
  • front.tnf:中表紙、イラストレーター名、目次のファイルを読み込むためのファイルです。
  • top.tnf:中表紙のテンプレートです。
  • illustrator.tnf:イラストレーター名のテンプレートです。
  • index.tnf:目次のテンプレートです。
  • publisher.tnf:奥付のテンプレートです。
  • left_page.tnf:左ページ(向かって左になるページ)のテンプレートです。
  • right_page.tnf:右ページ(向かって右になるページ)のテンプレートです。
  • frontcover.tnf:表紙テンプレートです。電子書籍出力モードのみ有効です。
  • frontispiece.tnf:口絵テンプレートです。電子書籍出力モードのみ有効です。
  • backcover.tnf:裏表紙テンプレートです。電子書籍出力モードのみ有効です。
  • TemplateTest.tnf:作者用のファイルだと思われます。書き換える必要は一切ありません。

威沙で同人誌(印刷物)を作りたいと思ったとき、必要になるテンプレートファイルは、front.tnf、top.tnf、illustrator.tnf、index.tnf、publisher.tnf、left_page.tnf、right_page.tnfです。これらのテンプレートファイルの内容を書き換えると、デザインの変更ができますが、今回は単に「不必要なものを出力されなくする」というだけですので、書き換えるのはfront.tnfのみになります。
ちなみに、テンプレートファイルもTNFタグ(威沙で本文の整形をするときに使用するタグ)で書かれています。テンプレートファイル書き換えのヒントは「縦書小説PDFファイル作成ソフト『威沙』についての覚書」にもあります(当blog外の記事です)。

★front.tnfについて
中表紙、イラストレーター名、目次のうちから不要なものを削除したい場合、無難なのはfront.tnfの内容を変更することです。奥付は一番最後のページになりますので、不要な場合は「指定ページ出力」で最後のページを出力しないように設定して出力すれば、ページ番号の狂いもなくPDFファイルから削除することができます。中表紙、イラストレーター、目次は、指定ページ出力の設定で削除(出力しないように)しても本文のページ番号が違ってしまうことがあるため、front.tnfを編集することで削除してみたいと思います。

front.tnfの中身は以下のようになっています。(画像ですみません)
威沙front.tnfの中身
この中で、中表紙、イラストレーター名、目次を出力している部分はこちらです。

<nopagenum>

<include src=”top.tnf”/>

<include src=”illustrator.tnf”/>

<include src=”index.tnf”/>

<!–
<newpage/>
–>

</nopagenum>

includeタグで、top.tnf(中表紙)、illustrator.tnf(イラストレーター名)、index.tnf(目次)のテンプレートファイルを読み込んでいます。この中から、削除したいものを<!–と–>で囲んでコメントアウトします。
例えば、目次のみ必要だという場合は以下のようになります。

<nopagenum>
<!–
<include src=”top.tnf”/>
–>
<!–
<include src=”illustrator.tnf”/>
–>
<include src=”index.tnf”/>

<!–
<newpage/>
–>

</nopagenum>

front.tnfの内容を以上のようにコメントアウトして「目次・奥付 付与」をオンにして出力すると、目次・本文・奥付のみが出力され、中表紙とイラストレーター名のページは「指定ページ出力」を使用しなくても出力されなくなります。

必要でないページはコメントアウトしてしまおう、という、それだけの話でした。

なお、威沙では本文のページを左ページから開始するようになっています(作者の風野旅人さんからの情報です)。そのため、テンプレートで非表示にした結果、本文が右ページ始まりになりそうな場合には自動的に空白のページが挿入されます。本文を右ページ始まりにするためには、本文の一番最初に<newpage/>タグを入れておく必要があります。

また、ページ番号は「中表紙が1」となります。同人誌作成に慣れている方だと「(中表紙を含む)本文原稿の開始ページ番号は3」という考え方の方が多いと思いますので、ページ番号にこだわる際には工夫が必要です。ただ、最近の印刷所だと、ページ番号の開始は1からでも、番号に抜けがなければ印刷してくれる場合もあるようです。あまり気にする必要はないのかもしれません。

※夏コミで発表されたバージョンの威沙では、開始ページ番号を指定できるらしいので、指定ページ出力と併せて使用することで、テンプレートを操作しなくてもページ番号が狂うことなく不要なページをカットできます。が、「印刷所に入稿を考えていて、安全のために中表紙や目次にもページ番号をつけたい」という場合、やはりそれでは上手くいきませんので、今回の記事のような方法などを使う必要があります。

今回のようなテンプレート操作と指定ページ出力を使用し、威沙20150724開発版のみで本文PDFファイルを作成して印刷所に入稿したので、刷り上がってきたらその辺のことも書けると思います。

投稿者:

城崎 白練

しろねり。いろいろと広く深い人。